Noli me tangere







装幀板


テオファヌ


バンベルクのドラコ5


しかし、獣は捕らえられた。(19-20)





竜、かの太古の竜――これは、悪魔またサタンのことである――をつかまえ、一千年縛った。(20-2)



et adprehendit draconem serpentem antiquii qui est diabolus et satanas. という一文は、Un coup de dés の一節、l’ultérieur démon immémorial を想起させる。



バンベルクのドラコ4


6番目の天使が平鉢をユーフラテス河に注ぐと、


竜の口から、獣の口から、また偽預言者の口から、蛙のような三つの穢れた霊(が出て来るの)を見た。(16-6)



いよいよ登場するバビロンの大淫婦、


私は一人の女が緋色の獣の背に坐っているのを見た。その獣は、神を冒瀆する数々の名前が体中に書かれていて、七つの頭と十本の角とを持っていた。(17-4)



獣であって竜ではない。海に由来するためかケートスによく似た特徴を持っている。



バンベルクのドラコ3


黙示録』12-18で海辺の砂浜に立った竜は、一匹の獣を迎える。


このような権威を獣に与えたのは竜であったから、人々は竜を礼拝した。(13-4)



竜の模様など、画家はリズムを楽しんでいるようにもみえる。




バンベルクのドラコ2


それから天上で戦いが起こった。ミカエルと彼の天使たちとが竜と闘うためであった。(12-7)


一対の天使と体躯に膨らみのない竜が鏡像で描かれている。


きちんとした対称形がいかにもゲルマン的


すると、大地が女を助けようとその口を開き、竜がその口から吐き出した川を飲み干した。(12-16)


「陽を着たる女」の続き、後ろを向いて水を吐く竜がかっこいい。この絵を見る度に東映ー円谷風な特撮映画を思い出してしまう。


あえて暗緑色を使う



バンベルクのドラコ1


『バンベルクの黙示録』のなかで、竜がどのように描かれているか。気になって一つ一つみていくと、リウタール(派)は、「竜」を様々に描き分けていることがわかる。以下『黙示録』の訳は小河陽訳(岩波書店、1996年)から。


二人がその証言を終えるとき、一匹の獣が底なしの深淵から上がってきて(11-7)


ここでは「獣」bestia に竜の姿を与えている(羽はない)。


二人の証人の前に出現


赤い巨大な竜で、七つの頭と十本の角を持ち、その頭には七つの王冠を被っている。(12-3)


「陽を着たる女」に続く記述、鋭い耳がない以外、ドラゴンの基準を満たしている。たくさん頭があるので、耳を省略したとも思える。挿画中で最もカラフル。背景の金の効果で、本当に浮いているようにみえる。


力作



オットマールスハイムの集中式聖堂4


アーヘンの礼拝堂を模倣した集中式聖堂であるが、内部の印象はかなり違う。アーヘンの礼拝堂はカール大帝の記憶がとても強いので、後の時代を通じて豪華な装飾が施されてモニュメンタルな空間となっているが、オットマールスハイムでは全く装飾はなく(壁画や天井画はあったのかもしれない)、アーチ列が囲むことで軽やかな開放感がある。


扉口からアプシス方向


中央は八角ドーム、エムポーレにはトンネルヴォールトがかけられている


壁面構成はアーヘンと同じだけれど


アーヘンは古代風


アーヘンは大理石の化粧板を用い、柱頭も古代風なものになっている。一方、オットマールスハイムの壁面はかなり簡素化されている。柱頭は一見ヒルデスハイムに始まるブロック柱頭のようにみえるが、違う理念に基づいている。


柱頭とアーチ


左:ザンクト・ミヒャエル教会(ヒルデスハイム)の柱頭

右:オットマールスハイムの柱頭


聖堂内外をたっぷりみたので、森の向こうの最寄り駅(6km)まで歩くことにした。



オットマールスハイムの集中式聖堂3


オットマールスハイムの集中式教会とアーヘンの宮廷礼拝堂(現在大聖堂)を同寸で比較してみる。



基本的な比率はほぼ同じであるようにみえる。宮廷礼拝堂は下層が16角形、オットマールスハイムは8角形になっている点が大きく違う。



オットマールスハイムの集中式聖堂2


Street View


8角形をよく保っている、Apple map


聖堂の外観はとても質素で、上層の軒にビリットとごく浅いロンバルド帯があるのみ。



玄関塔、アーヘンを意識しているが礼拝堂にあった大きなニッチはない。



南東は広場、修道院がどのような配置だったかわからないが、廻廊などがあったのかもしれない。




calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recent comment
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM