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ゲノフェーファの登場人物:ドラーゴ


思えばラーハ湖の火山が12923年前に噴火を起こしていなければ、アウインも、修道院も、ゲノフェーファ伝説も、ゲーテの失意もなかった。


ゲノフェーファ伝説の舞台(ペレンツ)


ラーハ湖畔、森の中の岩場、宮中伯の城近く


第2幕で殺されたドラーゴ(実直な家令という感じの役作り)が次の幕の後半で幽霊となって現れる。


日本人が普通に持つ幽霊のイメージは、死んでも死にきれないくらいの恨みを持って出てくること多い。ヨーロッパの幽霊は違う。「ハムレット」のように、現世の人間に何らかのメッセージを伝えるための使者という役割を持つか、オランダ人やクンドリーのように何らかの罪で最後の審判まで彷徨う宿命となった例が多い。


幽霊伝承は民間では太古からあったと思われるが、キリスト教は天国と地獄しかないので幽霊という概念は元来持たなかった。アウグスティヌスも現実的に幻影である、と言っている。けれども土着の信仰が根強かったために、ついには幽霊を認め「煉獄」(罪を犯したまま贖罪をせずに死んだ者がとどまる場所)を作って折合をつけるようにした。煉獄はボニファティウスの書簡にも記載されているが、ライヒェナウで原型(ヴァラフリート・ストラボの『ウェッティオの幻視』)が現れ、やがて概念が確立を経てダンテに至る。


幽霊譚は12世紀頃に修道士により記録され始めた。前にも出たハイスターバッハのカエサリウス(偶然にもラーハ湖近く)は31話の幽霊譚を、クリュニーのペトルス・ウェネラビリスは11話の幽霊譚を熱心に記録を残していた。カエサリウスによると幽霊の多くは煉獄からやってきたことになっている。突然の死に見舞われたドラーゴも煉獄からやってきたと思われる。


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  • 2019.06.28 Friday
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